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伏見小唄

伏見小唄は昭和4年5月1日、伏見市誕生の折、当時作詞西条八十、作曲中山晋平の二大御所に依頼して製作された。中書島の花街に踊りが伝わっている。

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伏見小唄

西条八十 作詞  作曲 中山晋平

 

伏見名所は桃山御陵 きよい香に咲くあの白梅よ

咲けば ふもとに春がくる

1.

菊は咲く咲く葵は枯れる トコトントントントンヤレナ

西にくつわのあれ音がする 錦旗ひらめく鳥羽伏見

ヤレヨイヨイ ヨイサッサ

トーコトントン トンヤレナ トーコトントン トンヤレナ

 


2.

鳥羽の穂すゝき伏見の柳

昔偲べば月夜の風に いまも白刃の音がする

3.

男なりゃこそ 文殊の九助

花のお江戸へ涙で下る なんの辛かろ人のため

4.

豊後橋から見たお月さま

人にや言ふまい言はれもせまい 様と眺めた月ぢやもの

5.

飲んでおかえり荷物にゃならぬ

倉は酒蔵黄金の波よ お国自慢の伏見酒

6.

京へ来たなら一度は御寄

伏見寺田屋阪本龍馬 昔白刃の裏梯子

7.

恋の掛橋わたるにや恐し

越さにやいとしいあの妓に逢へぬ 男泣かせの中書島

8.

山は桃山流れは宇治よ

伏見網船花火の夜に ちらと見そめて忘られぬ

9.

通う深草百夜の情

小町恋しの涙の水が 今も湧きます欣浄寺

10.

むかふ通るは大星さまか

笠がよう似た深編笠が おぼろ月夜の撞木町

11.

わたしや呉竹伏見の生れ

嘘や浮気で実ほれやせぬ 初生な気性を買はしやんせ

12.

伏見人形もこはれりや泥よ

好いた仲でも別れりや他人 なぜに未練のそら涙

***

【本記事制作にあたっての参考文献】

『城下町伏見 町名の由来と秘話』(吉田酔痴編、昭和58年)

※おそらく同書は京伏合併記念伏見市誌をソースとしていると思われます。

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